25年前

ママと結婚して 2Kのアパートを借りました
妊婦だったけど パパのお世話を 一生懸命してくれました
当時のパパの職業は 長距離運転手
といっても 住まいは静岡県だから
東へ行っても1000キロ 西へ行っても1000キロ
2日に1回帰ってくる
最初は料理も満足にできなかったけど 頑張って作ってくれました
お弁当も2つ持たせてくれました
妊婦で大変だっただろうに ホントに ありがとう
そのうち 男の子が生まれました
ママはすごく 可愛がってました
お風呂も1人で入れてたんだよね
夜泣きした時も 
頑張って子育てしてました
パパは 何もしませんでした
お風呂に 1回だけ 入れたことがあります
湯船で うんこ 
「うわああぁ」って
「そんなことで びっくりしないでよ」
そりゃそうだ
だから パパは 風呂上がりの子供を拭く係に
それも2日に1回だから ほぼママが1人で子育てしてました
同世代の女の子たちが 青春してる時に ママは頑張ってました


子供が歩くようになって
2Kじゃ狭いよね みたいな話で 引っ越しを
今度は 3LDK
広さと安さを追求した結果 北向きの部屋 しかも1階
しばらく住んだけど
陽の当たらない部屋は良くないねってことで
再度 引っ越し
家賃は高いけど 新築で2階の3LDK
新築はキレイでいいですね 陽当たりも最高


そうこう暮らしているうちに 子供も幼稚園に行く年頃に
でも ママは 幼稚園に行かせませんでした
パパも無知だったので 何歳から幼稚園に行くのか知りませんでした
だから 毎日毎日 ママは子供とお散歩
のどかな日々の暮らし


ある日 ママが子供と散歩していると
年配の女性が
「あら かわいいわね この子いくつなの? 幼稚園はどこ行ってるの?」
行かせてません と答えると 
「だめじゃない 幼稚園に行かせないと小学校に行ったときにコミュニケーションとれないわよ 明日から来なさい 入れてあげるから」
年配の女性は 近所の私立の幼稚園の園長さんでした
本来は 試験があって 入園を決めるらしいけど 特別にって 入園することに


次の日 子供を送って行って
ママは幼稚園の門の前で ずっと泣いていました
幼稚園の裏手に回って 教室をながめてたり
ちょっとした ストーカー
でも 子供は 楽しそう
子供には 子供の世界があるんですね
ママも子離れしないと
パパも 子供も ママの大きな愛に包まれて 生きてたんだね
幸せだよ
ママありがとう


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